I want...

I don't care what people say about me, I just do what I want.
人々が言っていることを気にせずに、私は自分がやりたいことするよ。

もう古いビジネスモデルで商売を続けるのは、いっぱいいっぱいの状況

何かを「蓄積」(ストック)して、それをお金に変えていくやり方と、
何かを「流出」(フロー)させて、それをお金に変えていくやり方の、この2パターンがあるそうなんですね。


ビジネスモデルは大きく2種類


例えば、通信販売のビジネスモデルは、
お客さんのリストを“蓄積”して、その顧客リストにDMを流して、キャッシュを作っていきます。

反対に、コンビニのビジネスモデルは、
お客さんに便利な商品を“流出”させて、そこでキャッシュを生み出す商売になります。

このように商品を売って、お金にするのか、
お金を払って得たもので、商売をするのかで、
ビジネスモデルは大きく2種類に分けられるんです。

ストック型とフロー型のどちらが良いか

明らかに蓄積する「ストック型」のビジネスの方が、安定成長するんですね。
なぜならば、金儲けの原資が「蓄積」されるわけですから、それが溜まれば、もっとストックが大きくなって、リターンも増幅されるので、業績が下がることはないんです。

反対に、流出させるフロー型のビジネスは、何もため込むことができないので、常に競争に晒されてしまい、ライバルが出てきてしまうと、負け試合になってしまいます。

一昔前であれば、フロー型のビジネスでも、景気が良かったので、商売として成立していました。
流出すればするほど、商品を買ってくれていたわけですから、何も考えずに、ただ投資して、商品を出し続けてさえいれば、お金に変えることができたのです。

しかし、景気が悪くなり、客の数も減り、お客さんがネットで調べる力を身に付けてしまうと、安くて商品性能の良いところにお客さんが流出するようになってしまい、フロー型のビジネスだと、立ち行かなくなってしまったんですね。

流出させて商品を買わせることができても、似たような商品で、安いモノがどんどん市場に出回ってしまうので、フローさせていくサイクルが合わなくなってしまったのです。

じゃあ、フロー型からストック型にビジネスモデルを切り替えればいいのかと言えば、これが、そんなに簡単な話ではなかったりするんですね。

ストックするためには、根気もお金も必要ですし、時間もかかります。
何より、お客さん自身が「蓄積されて嬉しい」と思ってくれるような、企業ブランドを確立していかなくてはいけません。

商品をただ売り込むだけではなく、その会社や商品を好きになってくれるストーリーやこだわりをしっかり伝える表現力を身に付けなくてはいけません。

あと、取り扱っている商品そのものが、ストック型に向いていない場合もあるので、ビジネスモデルそのもの大転換を迫られるものだったりします。

今まで、フロー型のビジネスしかやってこなかった経営者にとって、ストック型のビジネスは、手法が遠回り過ぎて、儲かるイメージが沸かなくて、なかなか手をつけられない商売だったりするんです。

極論を言ってしまえば、フロー型のビジネスは頭を使わなくてもできる仕事ですが、ストック型は、頭を使わなくてはできない仕事なので、身に付けるスキルは、圧倒的にストック型のほうが高くなります。

そのため、ビジネスモデルが難しくなるので、結果的に、参入障壁が高くなり、なおさらストック型の商売は収益が安定してくるわけです。

しかし、先述したように、フロー型は頭を使わなくてもできる仕事なので、参入障壁が低くなるから、すぐに儲からなくなってしまいます。

いつの時代もそうですが、頭の使わないビジネスというのは、結局、規模の競争になってしまい、中小企業が勝てるマーケットではなくなってしまうのです。

いいですか?
これからの時代、消費者の数がどんどん減ってしまい、競合他社が、自分の市場に猛スピードで参入してきます。

今の時代、少ない予算でフロー型のビジネスで商売するのは、もしかしたら、かなり難しい状況になっているのかもしれません。

だから、多少、面倒くさいことをしながらも、実店舗を構えたり、DMを流したり、SNSを展開したり、ファン作りのイベントをやったり、取引先と強固な関係性を作ったり、何かしら「蓄積」するものを軸に置いてビジネスモデルを構築していかなくてはいけないんだと思います。

特にネットビジネスの場合、
ネット上に作り出したコンテンツは、永遠にサーバーに残り続けますから、ある意味、ストック型のビジネスになりやすいんですね。

でも、楽天市場やAmazonなんかは、
ネット上に作り出したコンテンツは、あくまでモール側のものになるので、退店してしまったら、その時点でコンテンツも客も喪失させてしまいます。

だから、ストック型になりやすいネットビジネスにも関わらず、結果的にフロー型になってしまうという、皮肉な結果になってしまうのです。

この事象は、リアルの大手ショッピングモールに出店している店舗も、大きな販売店に商品を卸しているだけのビジネスも、メーカーで、ただ作った商品を問屋に卸している企業も、飲食店で、お客さんに料理を出しているだけのビジネスでも、全てのフロービジネスに当てはまることなのです。

顧客の数だけではなく、知識だったり、ノウハウだったり、経験だったり、関係性だったり、何かを「蓄積」させて、それが溜まることによって、マイナスにならないビジネスモデルを構築していかなければ、常に目の前のお金を獲得し続けなくてはいけない、自転車操業のビジネスを繰り返すことになってしまいます。


さてさて、みなさんの今のビジネスは、フロー型でしょうか、それともストック型でしょうか。


もう古いビジネスモデルで商売を続けるのは、いっぱいいっぱいの状況なのかもしれませんよ。
2016/08/26 up
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