I want...

I don't care what people say about me, I just do what I want.
人々が言っていることを気にせずに、私は自分がやりたいことするよ。

着物の紋様を彫る伊勢型紙

着物地の型染めに用いられてきた伊勢型紙。それ自体が芸術品。
もともとは比較的単純な紋様を彫っていたが、江戸時代になると、細かい紋様の彫刻が求められるように。それは藩ごとに小紋の柄を決め、その柄の裃(かみしも)を着るようになったから。

気が遠くなるほどの行程を重ねて


型紙を彫るための紙は「型地紙(かたじがみ)」と呼ばれ、美濃和紙を2~3枚柿渋で貼り合わせ、天日干しや燻煙を行い、さらに柿渋につけを繰り返して仕上げる。最低で3か月はかかる。

この型地紙に、紋様を刷り、さらに6~10枚の型地紙を重ね、ずれないように紙のこよりでとじる。このこよりを作る技術もスゴイ

重ねた型地紙にいよいよ突彫(つきぼり)
何枚も重ねた型地紙が、すべて同じ形に彫り抜かれていく。1枚の型紙は、毎日彫っても20~60日はかかる。
ほんのわずかな刃先のぶれが1ヶ所あっても、使い物にならなくなってしまう。彫っている間の根気と集中力は大変なもの。

日々の暮らしにイカされる型紙


着物の需要減少のため職人の数が減っている。
着物の型染め以外の利用方法がはじまっている。

和室の欄間やガラス窓、障子や襖にあしらわれた風景やとり、吉祥柄などの型紙
扇子やコースターなど、子殿に活用されている型紙は、柿渋の深い赤茶色がシックでオシャレ。型地紙は、時が経つにつれて色が深まり、黒っぽくなるので、その変化も楽しめる。

彫り抜いた部分の透ける美しさを生かした「あかり」


型紙そのものの美しさが注目されています。

型紙を作る


何枚もの型地紙を重ねて彫る本物の型紙は無理でも、渋紙1枚に図案を彫るだけなら、挑戦できそうです。
カードやはがきに刷る版画の型につかったり、和紙のランプシェードに型紙を貼るだけでも、楽しそうです。

2017/02/16 up
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